平成28年(2016年)熊本地震
2016年4月14日熊本県熊本地方を襲った最大震度7(マグニチュード6.5)が余震、
同年4月16日の最大震度7(マグニチュード7.3)が本震となった大地震。
震度6弱を上回る大きな地震が7回観測<繰り返しの揺れ>が発生しました。
住家被害は、全壊8,169棟、半壊29,294棟、一部損壊136,607棟にも及びます。
その中で、木造住宅についての状況を
「熊本地震における建築物被害の分析を行う委員会 報告書」平成28年9月より一部抜粋して記載致します。
震源断層のほぼ直上に位置する益城町中心部における調査(中間報告)です。
経年劣化も有るかとは思いますが、耐震基準の見直し毎に強くなっている状況がわかります。
とはいえ、小破以降は構造体に何かしらの損傷が発生し始め、中破は補修や応急処置が必要、
大破は本格的な補修をしなければ使用できない、又は、取り壊しが必要な状況です。
そう考えると、改めてこの地震の凄まじさを感じることが出来ます。
今は未だ、住宅表示制度を活用した住宅が少なく、建物の個性、地震の揺れ方、地盤の状況…
その他色々な要因があり、簡単に比較は出来ませんが、
この統計を見る限り、建築基準法以上の等級が高いほど被害が少なくなっています。
一方、旧耐震や新耐震の時代の建物でも無被害なものも有ります。
これは、地盤や揺れ方の他、元々壁量が多く当時の基準を大きく上回っていたのが要因の建物も有ったようです。
耐震等級3の建物でも被害が出ているので、これで完璧とはなりませんが、
なるべく強い建物にしたい、その意識が重要なのだと思います。